FC2ブログ

マンガ学 SCOTT McCLOUD

4568501989.09.LZZZZZZZ.jpg


UNDERSTANDING COMICS
THE INVISIBLE ART

SCOTT McCLOUD

すごい本です。目から鱗です!

マンガの偉大さを初めて感じ、マンガの可能性を無限に感じた本です。
私はマンガのオタクでも漫画家を志す者でもないですが、
何かを表現しようとする人なら、この本を読むと必ず唸ります。
ムズカシイ美術史とか読む前に、これを読んでみよ!と
お勧めしたいです。(これを読んだら美術史はもっと面白くなると思う。)
マンガは美術や文学と同じ、(あるいはそんな枠を超えた)芸術だ!
それを教えてくれます。

「意図的に連続的に平置された絵画的なイメージやその他の画像」
マックグラウドがこの本の中で、マンガをこんな風に定義した。
そんなマンガの中には、今まで私が気付かなかった技術が、
たくさん隠されていた。
ここではそんな技術の発見と、マックグラウドのすばらしい言葉を紹介したいと思います。


せっかく書いてみたけど、この本は、マンガを使って
マンガを解説してるから、文章だけでは伝わらないです。(苦笑)
是非、本の方をご一読ください。

マンガには、「見る」ための絵と、「なる」ための絵がある。
 自己投影がしやすくなる、仮面性のある絵が、キャラクターとなり、
 感情移入することが少ない背景をよりリアルに描くことで、
 読者はマンガの中を五感で、体験することができる、ということです。

言葉とは究極の抽象化だ。
 何かわかる究極のデフォルメの後につづくのが言葉。
memo:写真→絵→デフォルメされた絵(icon)→言葉→説明
   受動的    →→→→→→    能動的

ある意味マンガは<補完>そのものと言えるわけ
 コマとコマの間(間白)にあるものを、私たちは知らず知らずのうちに補っている。
 それが時間であったり、何かの動作であったり。
 この(間白)で私たちは2つのイメージをつなげ、ひとつのアイディアに変えるのです。

コマはただ、<時間と空間>が区切られていることを示すだいたいの目安なんだ
 コマの大きさそのものや、コマとコマの間のとりかた、
 コマの形などで、その印象がガラリと変わるんです。
memo:コマなしで断ち切りなどのなっていた場合、そのコマのイメージが
ムードやシーン全体のイメージになっていく。

これはデザインのレイアウトなんかにも応用できないかな?と思いました。

デュシャンは「動いている感じ」よりも
「運動という概念」の方に着目し、<運動>を1本の線で表すことにしたんだ。

 はぁ~、なるほど、マンガの世界からこっちを見ると、
 すごく面白いし、よっぽど理解しやすい。
 イタリア未来派の描いたダイナミックな残像と
 デュシャンの概念的な運動線のちょうど間くらいに
 マンガの<動線>というものがある


主観移動
 物体の動きそのものを描くより、
 読者そのものを動かす(背景がすごいスピードで動いている感じとか)ことで
 もっとマンガの中にひきこめる。
 これは日本のマンガ独特の表現法らしい。

表現主義
 ムンクやゴッホ、ワシリー・カンディンスキーが、
 色や線のかたちのもつ力で、表現を模索していった。
memo:「芸術とは見えるものを再現するのではなく、
    見えるようにすることだ」
    パウル・クレー
 これがマンガの世界でも多種多様に展開していた。(知らなかった~。)

見えるものから見えないものへの変換作業こそが
 文明発祥の地と同時に生まれた起原なのかもね


読者は、背景で表現されたものを、自分自身ではなく
 キャラクターに当てはめる


読者は自分のこれまでの経験値を総動員して
 マンガという視覚だけの世界にリアリティをあたえようとする

 これがマンガというメディアの素敵なところだと思う!

美術がやっと絵と文字のつながりを見つけたかと思ったら
 すぐにモダンアート自体が一般人の手の届かないところへ行ってしまった


芸術とは、「人間の営みのうちで最も基本的とされる
 <生存本能>と<生殖本能>以外から発生するすべてのもの」だと思う

 私はこの言葉を読んで、すごく感動しました。
 紙の上に絵を描くことが高等なことだとか、
 芸術だとかおもってた。
 けど、そんなこと以外にもっと人間は芸術をしているんだ、
 そう思ったら、毎日が楽しくなるような気がした。
 ●芸術とは人間のアイデンティティーなのだ。

2005.09.08 | Comments(0) | Trackback(0) | REVIEW★★★

コメント

コメントの投稿

秘密にする

«  | HOME |  »